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浜北囲碁クラブ

静岡県浜松市浜北区東美薗にある、浜北囲碁クラブの情報をお届けします
月別アーカイブ  [ 2011年09月 ] 

アマチュア選手権全国大会より


アマチュア選手権 全国大会より


平成23年7月10日(日)、静岡市の静岡新聞社にて県囲碁選手権大会が行われ、浜北囲碁クラブの顧問である三澤健太郎さんが、優勝。静岡代表として、9月17日(土)18日(日)に東京で行われた全国大会に静岡県代表として出場なさいました。

東京での全国大会のレポートをお願いしたところ、快くお受けいただきました。
以下に全国大会の臨場感あふれる原稿を掲載させていただきます。
この場をもって、三澤健太郎さんに御礼申し上げます。
ありがとうございました。




2011アマチュア選手権全国大会レポート

 9/17・18と東京市ヶ谷の日本棋院で行われたアマチュア選手権全国大会(世界選手権代表決定戦)に参加した。良い結果が残せず、今は敗北感と虚脱感で一杯の気持ちであるけれど、得るものも多い大会だった。


前日

 前日の過ごし方は大会の大きな要素だ。中には全然気にしない人もいるかも知れないが、私の場合は良く考えて行動しないと、全く眠れずに寝不足になったり飲み過ぎて二日酔いになったりしてしまう。リラックスするためにも酒は極めて重要である。
 これまでは早く出る事を優先するあまり昼食を抜くことが多かったのだが、これが酒が残る原因の一つだと今頃気が付いた。無理して昼食を取り、何とか仕事をかたつけて夕方早めに出発することにも成功した。8時に東京に着いたので、最近の定番新丸ビルで食事。

 レストラン大宮を見ると、時々しかないローストビーフがあった。お得な値段でかなり本格的なローストビーフが食べられる。浜松でローストビーフと言うと冷えた牛のたたきみたいな物しかないので、これは嬉しい。ビール・ワインを美味しく飲んで大満足。
 次に、立ち飲み串焼き屋の「日本再生酒場」に移動。内臓系の串焼きを何本か頼んでこちらも大満足。途中隣に外人と日本人の男二人組が来た。観察していると、美味しい美味しいと言って食べていたので、こちらも嬉しくなった。ただ、出てくる品の通訳は大丈夫かなと心配し、ダメなら出しゃばろうかなと思ったのだが、日本人がちゃんと通訳していた。同業者かも。
 この店、狭い店内に数十人のお客がギュウギュウになって飲むのだが、すごいと思うのは店員の仕事っぷり。数人の若いスタッフで調理と給仕をしているのだが、よくお客の動きを見ている。店を覗いているお客に素早く声をかけ、テキパキとお客を移動させたり、注文を受けるだけでなく、飲み物や食べ物が無くなるとすぐ声をかけてくれる。大したものだと感心する。碁だけでなく店もさすがに東京はレベルが高い。
 締めはもちろんお茶漬け屋。鯛茶漬け、冷汁(魚のすり身を溶かした汁ごはん)のハーフ&ハーフで満腹になる。

レストラン大宮 http://0038.info/shinmaru/
日本再生酒場 http://www.ishii-world.jp/brand/motsu/nihonsaisei/
だし茶漬けえん http://www.souzai-en.com/312.shtml


 ホテルに入り、ゆっくりと風呂に入り就寝。久々に前日にゆっくりとリラックスして過ごす事ができた。


一日目

 酒も残らず、睡眠も十分で体調はバッチリ。棋院の前のアルカディアに宿泊したので、頃合いを見計らって8時50分の開会式直前に会場入り。試合前に緊張がみなぎる会場で待つのが嫌でぎりぎりに入る人は多い。
 くじを引いて席に座る。相手は岩手の江村秀弘選手。かなり若い方。あまり顔を見ない人で緊張しているかなと思い、地震でたいへんですねと声をかけた。(地震の被害は)ほんとに想像以上ですよ、とのこと。地区大会などは、比較的被害の少なかった盛岡に移すなどして開かれているそう。

 選手権戦は完全な日本棋院の主催大会で開会式も簡単で大会パンフレットも弁当もない。一昔前は、どの大会も前日に派手なレセプションがあって、抽選会を兼ねた選手紹介などがあったのだが、今は三大棋戦すべてにレセプションはなくなった。朝日も毎日も、最近はいつまで大会が続くのか心配する話題が出る状況だが、とにかくどんなに地味になっても手弁当でも、アマの目標となる大会が続いてほしいと思う。
 持ち時間は40分で秒読み30秒。経費節減のため、県大会並みの厳しい条件になっている。ただ昨年は50分切れ負けだったので、今年はまだありがたい。
前田プロの世界チャンピオンを目指してくださいという一言の静かな挨拶とルール説明に続いて対局開始。

第一局 

 黒番。序盤走った展開になる。白の構えに外から軽く利かしに行ったところを反発されて、のっぴきならない戦いになった。地を稼いで、相手の地も荒らし悪くない展開かと思ったのだが、白はこの石に寄り付きながら薄いながらも中央に豪快に模様を作ってきた。
 流れとしては、外から利かしても打てると思ったのだがここで昨年の事が頭をよぎった。昨年は序盤でかなり優勢になったのだが、相手が苦し紛れに拡大してきた模様に入るのをためらっているうちに巨大な地になってしまい完敗した。何もしないで負けたことを大いに後悔したのだ。秒読みで十分読めていなかったが、意を決してドカンと打ち込んだ。しかし、これがたいへんな打ち過ぎだった。

 利きを利用して打ち込んだ石が簡単に切り離される手があった。後で検討すると、その後でもいろいろ手はあったようだが、いくらなんでも暴走だった。運よく白が最強手で来なかったため、あっさり打ち込んだ石が生還し優勢になった。
 その後白にミスもあって7.5目勝ち。危ない場面があったが何とか勝利しほっとした。それにしても、生碁の秒読みは慣れていないので疲れる。一局だけで疲労困憊になってしまった。

 一昔前の全国大会ともう一つ違うのは参加者のレベル。どの県の代表も力が接近し楽な相手がいない。誰でも上位に行く可能性がある一方で、一回勝つのが本当にたいへんになった。今回も、招待選手でベスト8に残ったのは2人だけであった。特に目立つのは若い選手がみんな強いこと。学生タイトルを総なめするような有名選手でなくても誰もが強い。おそらくインターネット普及の影響が大きいと思う。

第二局

 わずかな休み時間に福井の佐々木選手と少し話をした。彼は若いながらいろいろと企画を立てるアイデアマンなのだが、今は女性ばかり2~30人の囲碁グループを作って唯一の男性スタッフとして活動しているとのこと。「福井名人・本因坊」という肩書の名刺をもらい思わず苦笑してしまった。「来年負けたらどうするのか?」と聞くと負けるつもりはないとのこと。さすがの覚悟に関心した。

 すぐに第2局の開始。相手は福岡の牧野大樹選手。21歳とのこと。名前は知らないけれど強いに決まっているので、素性は聞かないことにした。下手に情報を知るとビビッてしまう恐れがある。昨年の本因坊戦でも、勝った相手が現役の学生チャンピオンだと後で知って、聞かなくて良かったとほっとした事がある。

 黒番。最近よく打っている低中国流の布石になった。序盤から妙に良い流れになった。若いころは、どの碁も序盤苦しくして中盤から頑張ることが多かったけれど、最近はその逆の事が多い。中盤相手の模様を上から利かした後で、さらに下から利かしに行った。このあたりでは、行けると思ったのだが甘かった。軽い利かしのつもりが最強に反発されてのっぴきならない死活になってしまった。

 目がなく死に形。ただ、相手の傷をついて攻め合いの形になりそうだった。何か手になりそうな感じになったのだが、ここでひどい事をしてしまった。読みが雑になった上に、時間つなぎの大悪手を打ってしまった。正しく打てば、本劫になるところだったようだが、なんと4手ヨセ劫の形になってしまった。ここでもまだ付近の味や白の弱い石が2つあったので、そこを狙っていろいろやる余地はあったのに、意味のないダメ詰めやヨセのような手を打ってしまい完全にダメにしてしまった。何でこんなバカな事になったのか自分でも良くわからない。

 投げようとも思ったのだが、秒読みで計算もできないのでダラダラと打っていたら白のミスもあって意外に細かい雰囲気に。さらにヨセになって白の大ミスで大石が劫になってしまった。相手も秒読みで相当に疲弊していたのかも知れない。ただ劫材が続かず、しっぽの方の数子だけ取る別れとなった。もしかして、逆転?と思いつつ計算できないまま終局。5.5目負け。
 内容より何より、しっかり勝負する気持ちが維持できなかった事を大反省した。結局昨年に続いて、大きな後悔が残った。
 ところで相手の牧野選手は、宮崎の金井選手によると元院生で今九州で一番強い打ち手とのこと。彼にしても厳しい条件の中で十分実力を出せたとは言えなかっただろう。

 例によって、神奈川の高根選手、栃木の北村選手らの学生時代からの友人と検討会。みんな強いので勉強になる。特に高校の後輩長野の水谷君の天才的な発想の意見には驚いた。 
 続いて棋院の近くの寿司屋での懇親会に移動。ここでもマグネット碁盤で検討が続いた。ベスト4に残った木下選手(静岡県出身)・諸留選手、招待の森選手、飛び入りの滝沢元本因坊らも来て、白熱の検討となった。
 
 その後、北村選手、ライターの伊勢さんと3人で新宿に移動しバーで語り合う。学生時代、北村さんとは妙にウマが合ってよく新宿で二人で遅くまで飲んだのだが、昔のようにひたすらバカ話で盛り上がったのであった。


二日目

 遅くまで飲んだわりには二日目も酒も残らず体調は良い。準決勝・決勝を観戦した。

準決勝

中園 × 福岡
 招待の中園選手がリードを維持して逃げ切ったのだが、いつものように中盤以降の落ち着きに関心。反発したくなるところを、固く受けてリードを守れる実力は凄い。これは他の人がやろうとしたら大概失敗する。正確な形勢判断能力のなせる業だ。

木下 × 諸留
 木下選手が序盤から攻勢を維持し勝利。ただ、中盤以降優勢を意識している木下選手の様子がおかしかった。どう打っても良いという中でミスが出て、頭を触ったり名札を噛んだり体の動きが激しくなって慌てている様子が傍から見てもわかるほどだった。終盤にもミスが出て逆転か?と思ったが、逃げ切り。ものすごく強い木下選手にしてもこんな精神状態になるのだと知って、ちょっと安心した。

 昼休みは、例によって駅近くのラーメン屋汁番へ。ここは学生時代に東京出身の友人に教えてもらってからいつも利用している。スープが美味しい。
 対局があるときは、ワンタンだけ食べるのが丁度いい具合なのだが、見学だけなのでちゃんぽんを注文。偶然、大学時代からの知り合いの京大OBの吉田さんも入ってきて、最近の動向などいろいろと歓談。彼もちゃんぽんを注文。確か数年前にも二人でちゃんぽんを食べながらここで話したことがある。かつて検討使と異名をとるほどの検討の鬼が昨日は大人しかったなあと思っていたら、「すっかり検討が弱くなりました。」とのこと。年ですかねえ。

決勝

中園 × 木下
 黒番の木下選手が攻めの態勢になるが、中園選手も絶妙なバランス感覚で決め手を与えない。木下選手は形勢に自信があるように見えたが、中盤に大長考。おそらく、攻めるか地で行くか気持ちが揺れていたと思う。動きが激しくなった。結局大石の攻めを放棄し白の1子を切り離しに行ったのだが、これが敗因だと思う。とにかく全体の大石への寄り付きを狙えば勝機十分だったと思うのだ。長考して地でやれると判断したのだから仕方ないけれど、逆に言えばその判断が当たらないのが中園さんの強さなのだろう。
 その後、辺の黒の構えに対する白の置きの手が絶妙で黒が痺れてしまった。木下選手は勢いに乗っていただけに優勝を逃したのは残念。


振り返ると

 初めて三大大会の全国大会に出たのは学生時代。今よりずっと弱かったけれど2回目くらいに、ひょんとベスト16に入れた。その後、8の壁を破るのに15年近く。そして4の壁を破れないまま10年以上経ってしまった。
 全体のレベルが上がって、最近はまず県大会を勝つのがたいへんになっている。大会を通して、一勝のたいへんさを感じる一方で、全力を出せれば頂点も狙えるという思いもある。来年また頑張りたい。




最新囲碁大会ご案内
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14日(日) 担当:田内 月例会の後
20日(土) 担当:鈴木
21日(日) 担当:田内


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